投資信託はファンドマネージャーによって運営されるため、投資初心者でも気軽に始めることが出来ますが、その種類は数千件にも上り、どれを選んでいいのかわからないという人も多いと思います。

事実、投資信託を購入している人の多くは銀行や証券会社が勧められたという理由で買っている人も多く、その中には何に投資しているのかさえもよく分かっていないという人も多いです。

本ページでは投資信託の種類とその特徴についてまとめます。




投資信託の投資先はこの4つ

投資と聞くと一般的に株式投資をイメージしますが、投資の世界にには株式投資以外にも、「不動産」や「債券」、「通貨」、「機等の物品」等様々です。

同様に投資信託にも様々な投資先があり、主に以下の4つに分類されます。

  • 株式
  • 債券
  • 不動産
  • その他(金、プラチナ、原油等)

 

投資信託は一つの投資で複数へ投資している場合がほとんどなのでこれらが合わさっている場合もあります。

株式投資信託

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最もメジャーで種類も豊富なのがこの株式投資信託(以下株式型)です。

株式型の投資信託にも様々な種類があり、まず平均株価に合わせて運用するインデックス型平均以上の運用を目指すアクティブ型に分かれます。

更に国内株、外国株に分かれ、株取引を債券を経て行うタイプのファンド(投資信託)もあります。

インデックス型とアクティブ型

株式型の投資信託には大きくわけて市場の平均に合わせて運用するインデックス型と平均以上を目指すアクティブ型の2種類があります。

一見、平均以上の投資を行うアクティブ型の方が良さそうに見えますが、アクティブ型はより高い値上がり益を追求するためその分優秀な人材を揃え、分析にも時間を要するため手数料が比較的高いのが欠点です。

また、どんなに優秀なファンドマネージャーでも株価を100%予想することは出来ず、インデックス型に比べてリスクが高い点も欠点であると言えるでしょう。

投資信託業界では長期的な運用ではアクティブ型はインデックス型以上の成果を上げることは極めて難しいとされています。

そのため特に長期投資をする場合はアクティブ型ファンドよりもインデックス型の投資信託の方がおすすめです。

参考記事:投資信託はインデックス型とアクティブ型のどちらを購入するべきか

国内株と外国株

投信の投資先はもちろん国内に限らず世界各国にも目を向けています。

投資の世界では投資先を大きく「国内」、「先進国」、「新興国」の3つに分類することが多いです。

先進国は主にアメリカ、カナダとイギリス、ドイツを始めとするヨーロッパ諸国に加えオーストラリア、ニュージーランドも含まれます。

新興国とは中国やインドを始めとするアジア諸国の他ブラジル、ロシア、南アフリカ等が投資先としては有名です。

投資信託は一つの大きな基金(ファンド)で運用するので国単位だけでなくアジアや南米といった地域単位やBRICs、VISTAといった投資業界でグループ分けされた単位で投資するものもあります。

債券(公社債)の投資信託

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債券(公社債)とは国や地方自治体、企業等がお金を借りる際に発行する借用証書のことです。

代表的なモノと言えば国が発行する国債と呼ばれるモノもその一つです。

「我が国日本は借金大国だ」とよく言われている通り、日本という国は毎年予算が足りずお金を借りています。

どこから借りているかというと主に銀行や生損保会社(保険会社)、外国投資会社等から借りています。

その際に国が発行する借用証書を国債と呼び、国債は国内外から投資対象として扱われています。

債券の投資信託は投資の中ででも最も低リスクで預金感覚で始めることが出来ます。ただその分リターンも低く「定期預金よりはマシ」程度の利回りしか見込めません。

最も低リスク低リターンの投資であると言えます。

債券を扱った投資信託には主にMRF(マネー・リザーブ・ファンド)とMMF(マネー・マネジメント・ファンド)の二種類があり(後述解説)、それぞれ国内外様々な地域の公社債に投資します。

参考記事:公社債投資信託の種類と特徴等を解説

MRFの特徴

MRFの最大の特徴は手数料が一切掛からず買付、解約をすることが出来ます。

なのでまさに預金感覚で始めることが可能で、銀行等でも「預金と思って」という感じで勧められることも多い商品です。

MRFはこれまで過去に元本割れが一度もないくらいリスクの低い投資信託ですが、利回りは高くても0.03%とか0.04%程度なので本当に定期預金より少し高い程度です。

MMFの特徴

MMFは先述したMRFに比べ少しだけ期間の長い債券に投資します。

そのためMMFは買付をしてから1カ月間は売却することが出来ません。短期間で売却をする場合手数料(元本に対して0.1%程度)が発生してしまいますがその分利回りはMRFに比べると高いものが多いです。

外貨建てのMMFだと利回り1%を超えることもあります。

不動産投資信託(REIT)

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不動産投資信託は別名REIT(リート)と呼ばれていて、2001年9月にスタートした比較的新しいタイプの投資信託です。元々アメリカのシステムなので日本版はJ-REITとも呼ばれますが最近は単にREITと呼ばれることも多いです。

投資対象はビルや倉庫、マンション等でそこから得られるテナント料や家賃、不動産の売買益から分配金を得る仕組みとなっています。

また最近は不動産の家賃収入以外にもホテルや高齢者住宅の運用によって収益を得るタイプのものもあります。

通常不動産投資は安価な物件でも数百万単位での投資が必要ですがREITであれば一口10万円以下で買えるものもあります。

また、REITは不動産投資法人と呼ばれる会社のような形で運用されていて、そこから株式会社の株式に当たる「投資証券」を発行し証券取引所に上場されているので株を購入する感覚で買付が出来ます。

REITのメリットとデメリット

先ほども述べた通りREITは通常数百万以上投資が必要な不動産に少額から投資できるので個人の資産で手軽に始めることが可能です。

利回りは2%~4%以上は見込めるので比較的高い利益を見込めます。また、証券取引所に上場されているので買付、売却の注文がいつでも出来ますし、値動きをリアルタイムで確認することも出来ます。

デメリットとしてはやはり不動産投資なので不動産市場で懸念されるリスクがそのまま反映されます。

例えば金利の変動、地価の変動、地震や火災等によって価値が大きく下がったりするリスクがあります。

また、REITは証券取引所に上場している証券を買うわけですから最悪の場合上場廃止というリスクも懸念されます。

参考記事:J-REIT(不動産投資信託)の基本と選び方

その他の投資信託

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それ以外にも純金に投資する投資信託(純金上場信託)やプラチナ上場投資信託、原油に投資する原油ETF、とうもろこし上場投資信託等、資産価値のある様々な物品に投資する投資信託があります。

これらはいずれも先述したREITのように証券取引所に上場して売買されています。

このような上場投資信託はETF(Exchange Traded Fund)と呼ばれ、ETFにはこれら物品以外にも株式型や海外債券指数等もあります。

先述した不動産投資信託(REIT)もETFの一種です。ETFは現在180種類以上上場取引されています。

まとめ

一口に投資信託と言っても全部で数千以上の品目があり、その種類は多岐に渡るのですべて理解する必要はありません。

まずは自分のライフスタイルに合わせた投資方法を考え、それに合わせて投資信託を選ぶことをおすすめします。

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