ひふみ投信は運営会社社長(藤野英人氏)自ら投資に関する書籍、「投資バカの思考法」や経済に関する書籍、「ヤンキーの虎」他数多くの本を書かれていることから知名度が高く、購入を検討している人も多いのではないでしょうか。

ひふみ投信はレオス・キャピタルワークス株式会社(以下レオス)が運用、販売する直販型ファンドです。

※直販型ファンドとは投資信託運用会社が銀行や証券会社等を介さず直接一般投資家に提供する投資信託です。銀行や証券会社等を介さず提供することで販売手数料、信託報酬の低減を実現しています。詳細は、直販型の投資信託は買いなのかをご参照ください。

レオスは現在直接販売する「ひふみ投信」と販売会社を通じて購入が可能な「ひふみプラス」の2つの投資信託を運用していますが、本ページでは直販型ファンドである「ひふみ投信」について解説します。




国内株のアクティブファンドとしては優秀

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結論から言うとひふみ投信は国内の株式へ投資するアクティブファンドとしては優秀な運用成績を維持し続けていると言えます。

下の画像はひふみ投信の運用報告書から抜粋したものですが、TOPIX(東証株価指数)よりも上がり幅が大きく平均以上の運用を実現していることからアクティブ型ファンドとして優秀であることがうかがえます。

ひふみ投信

 

ひふみ投信の概要

ファミリーファンド方式で運用。主要投資対象は、国内外の上場株式。実質は国内株のみ。

長期的な経済循環や経済構造の変化、経済の発展段階等を総合的に勘案して選ばれた国内外の株式市場のなかで、長期的な産業のトレンドを勘案しつつ、定性・定量の両方面から徹底的な調査・分析を行い、その時点での市場価値が割安と考えられる銘柄に長期的に選別投資し、信託財産の長期的な成長を図る。

ファンドの目論見書や説明書き等では国内外の株式に投資すると記載がありますが、現在まで現状ではほぼすべて国内株式へ投資を行っています。

組入れ銘柄は有名大手企業よりも中堅企業やニッチ分野でシェアを伸ばしている安定性の高い企業が多い印象です。

モーニングスターレーティング:★★★★

リスクメジャー:平均的

信託報酬:実質1.06%(カテゴリ平均1.69%)

組入れ銘柄:あい ホールディングス、アウトソーシング、ダブル・スコープ、GMOインターネット、デジタルガレージ、セプテーニ・ホールディングス、丸井グループ、しまむら等

運用及び販売会社:レオス

信託報酬の安さが魅力

ひふみ投信は国内株へ投資するアクティブ型ファンドですが、同カテゴリ(国内小型グロース)のファンド内では信託報酬(所有しているだけで必ず発生する投資信託の手数料)が最安となっています。

※国内小型グロースとは組入銘柄の時価総額平均が小型株に属し、業績数値と市場価格から成長性が高いと判断されるファンドです。

下画像は投資信託情報サイト、モーニングスターでひふみ投信と同カテゴリの投資信託を信託報酬の安い順で並べたものです。

ひふみ投信信託報酬

国内小型グロースの信託報酬はカテゴリ平均で1.69%です。

最も安いのはひふみ投信と同じレオスが運用するひふみプラスの1.06%となっています。

ひふみ投信特有の信託報酬一部還元方式でさらに割安に

ひふみ投信では資産形成応援団(信託報酬一部還元方式)というある種ボーナスのような還元サービスがあり、ひふみ投信を長期的に保有することで信託報酬を実質更に抑えることが可能です。

信託報酬一部還元方式とは買付から5年間保有すると5年経過後から10年経過まで信託報酬0.2%が還元されるというもの。更に10年経過後は0.4%還元されます。

資産形成応援団

※画像はひふみ投信目論見書より引用。

還元された信託報酬(還元金)は直接現金として支給されるわけではなく、原則ひふみ投信の買付資金(追加投資資金)に自動的に充てられます

ただでさえアクティブファンドとしては割安な信託報酬となっていますが、資産形成応援団の還元により5年~10年で実質0.86%、10年以上の保有で0.66%となり、非常に効率の良い投資が実現できます。

マリア2

投資信託の賢い投資手法はずばり長期保有すること。ひふみ投信の資産形成応援団は「投資信託はすぐに売らずに長く所有した方が儲かるよ」ということを見える形で教えてくれています。

何より運用実績が素晴らしい

一般的に投資信託業界ではアクティブファンドはインデックスファンドを上回る利益を上げることは難しいとされています。

参考記事:初心者はインデックスファンドを購入するべきだと言われるのは何故か

しかしひふみ投信に限っては運用から7年余り、安定的かつ優秀な利回りを実現しています。過去5年間の平均年率は19.6%と20%に迫る勢い。設定来からの利回りは200%を超えています。7年前に100万円投資して保有し続けている人は現在300万円以上になっている計算です。

基準価額、純資産ともに設定以来安定的に成長しており、今後も期待できます。

何よりひふみ投信が優秀だと言える理由は下げ相場に強いことです。ここ1年国内の株式市場は大きく下がり傾向にあり、POPIXは-22%となっていますが、ひふみ投信は-2.6%と健闘しています。

ひふみ投信topix比較

一般的にアクティブファンドは大相場(上げ相場)で平均以上の利回りを叩き出し、下げ相場で平均以上に下がって結局平均(インデックスファンド)と同水準となる値動きになりやすいです。

過去の実績が将来を保証してくれるわけではありませんが設定から7年余り、アクティブファンドとしての本来の仕事であるべきインデックスを上回る利回りを実現していることは事実で、下げ相場にも強いひふみ投信は非常に優秀なファンドであると考えます。

アクティブ投資として資産の一部に

このサイトでは原則投資信託はインデックス型を買うべきで、アクティブ型ファンドは原則避けることをお勧めしていますが、ひふみ投信に関しては資産の一部として組み入れても良いと思います。

特に個人で直接株式投資を行わない人は国内株式への投資の一つとして検討するべきであると言えます。

国内株式市場はバブル崩壊以降30年近く停滞しているため、国内株式のインデックスファンドを購入しても安定成長は期待できません。

なので国内株式へ投資するなら自分でリターンが見込める銘柄を選んで投資するか、平均(インデックス)以上の利回りが期待できるアクティブファンドへ投資すべきであると考えます。

前者の場合はあえてひふみ投信を始め、国内株式型の投資信託を購入する必要はないかと思いますが、株式投資をしない人はひふみ投信を検討しましょう。

⇒ひふみ投信の口座開設はこちらから