株式よりも安定的で、債券よりもリターンが見込まれるREIT(不動産投資信託)に投資する投資信託がここ最近非常に人気があります。

価格ドットコムの人気ランキングでも上位3位を独占しており、REIT型投資信託の人気が伺えます。

※ランキングは2016年6月のものです。

価格ドットコムランキング6月

しかし以前、「メリットあるの?REIT(リート)へ投資する投資信託は買いなのか」という記事でも書いた通り、少なくとも上記REIT型投信3つは手数料が割高であまりオススメ出来るものではありません。

そもそも特に国内REITは上場株と同じように証券会社から誰でも購入することが可能なのでわざわざ高い信託報酬(投信を所持しているだけで掛かる手数料)を支払ってまでREIT型投信を購入する必要はありません。

海外REITも上記リンク先の記事で説明しているようにJ-REIT(国内のリート)に比べて利回りが良いわけではないので、特に投資初心者がわざわざ海外REITへ投資するメリットは薄いですし、高い手数料を払ってまで投資する必要性を感じません。

効率よく、無駄なく投資したければ自分で国内REITを選んで直接購入するべきです。

しかしJ-REITの投資口価格(投資する際の最小単価)は安価なものでも10万円前後のものが多く(最小で5万円程度)、少額で複数のREITへ分散投資することは出来ません。

REITは不動産へ現物投資するよりはずっと低価格で投資が可能ですが、少額から分散投資出来るほどの金額ではありません。

しかし中には少額で複数の国内REITに分散投資をしたいと考える人もいるでしょう。私もそう思います。

そこで活用したいのが上記価格ドットコムのランキングにあるようなREITへ投資する投資信託です。

もっとも私がオススメするのはランキング上位にあるような信託報酬が1.0%前後のアクティブ型ファンドではなく、比較的信託報酬が安いインデックス型ファンドです。




REIT型インデックスファンドでリスクを分散

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先述した通りREITは株式と比べて安定的で、かつ債券よりも大きなリターンが見込める金融商品です。

しかし投資口価格は10万円前後のものが多く、複数のREITへ分散投資をしようとするとそれなりにまとまった投資資金が必要になってきます。

そこでオススメしたいのがREIT型のインデックスファンドです。

インデックス型なら信託報酬は比較的安い

国内REITへ投資するREIT型投資信託は様々です。

投資信託情報サイトで国内リートに絞って検索すると86件の投資信託がヒットしました。

しかしそのほとんどが信託報酬1.0%以上のものばかりとなっています(約50件)。

※下画像はREIT型アクティブファンドの信託報酬の一例

REIT型投信の信託報酬

国内リートの年間利回りは平均的に見てだいたい3%~4%と言われています。

3%のうち1%手数料を取られてしまうと年間利回り2%と非常に小さくなってしまいます。

一方でインデックス型であれば信託報酬が0.5%以下のものがほとんどです。

もちろん信託報酬の高いアクティブ型ファンドの方がインデックス型よりも高いリターンが期待できるという見方もできます。そのためのアクティブ型ファンドですから。

しかし統計上アクティブ型ファンドがインデックス型を上回るリターンをもたらすことは稀で、高い信託報酬(1%以上)を支払ってアクティブ型ファンドに投資する必要があるかはかなり疑問です。

アクティブ型とインデックス型を比較する

国内REIT型投資信託でアクティブ型とインデックス型ではどちらがリターンが得られているか、過去の実績を基に比較してみました。

下の表が国内REITのアクティブファンドとインデックスファンドのリターンの比較表です。ファンドは全部で85本ありますが比較的知名度が高く純資産も多い代表的なものを3本ずつ選出しました。

タイプ名称(略称)信託報酬リターン3年
(年率)
リターン5年
(年率)
アクティブJ-REIT・リサーチ
・オープン
1.08%13.01%6.57%
ニッセイ J-REITファンド1.09%12.40%16.59%
新光 J-REITオープン1.03%12.47%15.99%
インデックスニッセイ Jリート
インデックスファンド
0.37%12.93%なし
東証REIT指数連動型
上場投信
0.39%13.16%16.66%
上場インデックスファンド
Jリート
0.42%13.11%16.59%

ご覧の通り「アクティブ型ファンドがインデックス型を上回る結果を出すことは難しい」という投信業界の通説通りの結果となっています。

表記しているリターンはトータルリターンなのでここから信託報酬が更に引かれてアクティブ型ファンドがとても分が悪いというわけではありませんが、結果に差がない以上より確実な信託報酬の安いインデックス型に投資する方が賢明であると言えます。


光明院

アクティブ型とインデックス型の違いについてはアクティブ型の方が荒れやすく、高いリターンが期待できる反面損失が出てしまう可能性も高い。
しかし結果的には良くてインデックス型の水準になるかどうかのレベルで、結果的に信託報酬が高い分インデックス型よりリターンが小さくなってしまうというのが本サイトの管理人の見解です。

おすすめREIT型インデックスファンド

最後にJ-REIT(国内リート)に投資するお勧めのインデックスファンドを紹介します。

評価基準は以下の4つ。

  • 信託報酬が安いこと(0.5%以下)
  • 純資産総額が30億円を超えていること
  • 運用期間が長いこと(短くても3年以上)
  • 原則分配金再投資型であること

 

これらを満たすものがおすすめです。

もし自分が購入するなら、

「eMAXIS 国内リートインデックス」

「ニッセイJリートインデックスファンド」

「野村 インデックスF・J-REIT」

あたりでしょうか。

中でもニッセイ Jリートインデックスファンドは信託報酬が一番安く、リスクも他の2つに比べて小さいです。

※購入は自己責任でお願いします。

REITはほぼ確実に家賃収入による収益が見込めるので投資対象であるJ-REITの大半が四半期に1回分配金の支払いを行っています。

そのため同じ四半期に1回程度分配金を支払う投信は健全性が高いと言えるのでしょう。

しかし分配金を再投資した方が投資効率が良いので私なら分配金なし(分配金再投資型)の投資信託を選びます。

投資に対する考え方、投資スタイルは人によって変わってくるので一概にこれが正解とは言えません。安定的な即金が必要であれば分配金が支払われる投信も良いとお思います。

自分のライフスタイルに合った投資信託を購入しましょう。

上記ファンドはいずれも大手ネット証券会社、SBI証券や楽天証券で購入が可能です。

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