投資で失敗する人は多いです。

ネット上にも投資のために株を買ったり不動産を買ったり投資信託を買ったり為替取引をして失敗したという声が後を絶ちません。

しかしこれら失敗してしまう人の特徴は自分で理解できていないものに投資をしてしまっていることです。

よくわからないものに投資をしているなんて普通あり得ないでしょ?

って思いますよね。

投資は決して安い買い物じゃないので大多数の人が普通じっくり調べて投資していると思う人も多いと思います。

しかし実際は「損するかもしれないけど年間5%の利益が見込めると聞いたから購入した」という程度の判断で購入している人がほとんどであるというのが事実です。




複雑極まりない投資信託が売れるという事実

投資の中でも投資信託は特に変わっていて、投資の中身をよく理解せずに購入している人がほとんどです。むしろ中身をしっかり理解して購入している人はごく稀だと思います。

その証拠に投資信託のランキング上位の大半は複雑で難解なものが多いです。

複雑で難解な投信でもトータルリターン(実質の利益)が高ければ何も問題ありませんが実際はそれさえもない、損失ばかりが続いている投信が売れていたりします。

例えば現在人気を集めている「日本株ハイインカム(毎月分配型)(ブラジルレアルコース)」は下の図のような仕組みになっています。

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※画像はアストマックス投信投資顧問株式会社より

ブラジルレアルコースの仕組みを要約するとまずユーロ円債を通じて、「国内株式」、「コールオプション」、「為替取引」、「為替差益」の3つを運用するというもの。

なので少なくとも「ユーロ円債とは何か?」「コールオプションとは何か?」「なぜそのような運用の仕方をするのか?」を理解していないとどのような投資なのか全くわかりません。

投資信託をよくわかっていない

ちなみに上の図の意味を理解すると少なくとも低リスク投資をしたいという人は買おうという気にはならないでしょう。オプション取引やハイイールド債(高利回りの債券)は非常にリスクが高いわけですから。

上記の投信の他にも日本株取引の他に高利回りのハイイールド債、オプション取引等をハイリスク投資を組み合わせた投資信託は数多く存在し、高い人気を誇るものも多いです。

投資信託を購入する人が投資に詳しい人ばかりならまだ理解できます。

が、実際は投資信託の半分が銀行で売れていて、そのほとんどの人が投資初心者です。

そして複雑難解でハイリスクな投資信託で人気のある商品の特徴は毎月分配型となっています。要するに投資をよくわかっていない人が毎月支払われる分配金に釣られて購入しているのが現状です。

買ってる人の大半は中身がどうなっているか知りません。

光明院

よくわかっていればそもそもこのような投資信託を購入する人は少ないはず。しかし現実にはこのようなファンドが銀行の拡販によって資産が3倍以上に伸びることもある。
みんな「よくわからないけどなんかスゴそう」という理由で購入してしまうんだ。

中身を知れば投資で失敗しない?

何に投資しているのか、どういう性質の金融商品なのかをしっかり理解していれば投資で失敗することはほとんどありません。

もちろん損失が出てしまうことは当然あります。失敗することと損失が出てしまうことは全く意味が違います

初めから損失が出る可能性があるということを知っていてその損失を見込んでいるならばたとえ損失が出たとしても「投資で失敗した」とはなりません。

敗ける可能性が非常に高い投資案件ならたとえ敗けても失敗したとは思わないでしょう。それを見越して購入しているわけですから。

パチンコに行って敗けても「台選びに失敗した」と本気で思う人はほとんどいないでしょう。パチンコはだいたい始めから損をすると思って打ちに行く人が多いわけですから、損失が出たところで失敗したとは思わないわけです。

投資も始めからハイリスクハイリターンの投資であれば大きな損失が出ても「失敗した」とは思わないはずです。

しかしハイリスクハイリターンの投資信託を選ぶ多くの人はその投信がローリスクローリターンで損失はほとんど出ないと思って購入するため、大きく損失が出ると「失敗した」「騙された」と思ってしまうわけです。

投資する時は必ず投資先の特性を調べよう

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投資で失敗しないためにはまず自分が投資しようとしていう金融商品の性質、特徴を調べる必要があります。

例えば数百万~数千万の不動産に投資する場合、その物件の相場、立地条件、外観、内装等はもちろんその地域の特性や将来性等細かく調べる人が多いと思います。

不動産の営業マンが「今が買いですよ!」なんて言っても簡単に鵜呑みにはせず、まして現地に見に行かないなんてことも普通ないと思います。

しかし投資信託となるとほとんどの人が銀行の営業マンの、

「預金感覚で始められます」

「毎月分配金がもらえます」

「低リスクで資産が増えます」

企んでいる受付

等のような営業トークを鵜呑みにし、ハイリスクハイリターンの投資信託を購入してしまいます。

実際私も地方銀行で預金感覚で始められると言ってアクティブ型のハイイールド債に投資するしかも新規開設の投信を勧められたことがあります。

非常にリスクが高い投資なのに「預金感覚で始められる」はどう考えてもおかしいですよね。

私たちの認識で銀行は「お金を預ける所」なのでその銀行がリスクの高い金融商品を勧めてくることはないだろうと思ってしまいがちです。

しかし実際は長期的に投資信託に投資して安定的に資産を増やせるファンド(投資信託)はごくわずかです。

資産を増やすための投資ですから投資先をしっかり見極めて自分の目的に合った金融商品を選びましょう。